2023年10月2日月曜日

知っておきたい「医薬品副作用被害救済制度」の話

医薬品は正しく使っていても、副作用の発生を防げない場合があります。そこで、医薬品を適正に使用したにもかかわらず、その副作用により入院治療が必要になるほど重篤な健康被害が生じた場合に、医療費や年金などの給付を行う公的な制度です。

健康被害を受けた本人(または遺族)等が、必要な書類を医薬品医療機器総合機構(以下PMDA)に送付し、医療費等の給付の請求を行います。PMDAは、請求があった健康被害について、その健康被害が医薬品等の副作用によるものかどうか、医薬品等が適正に使用されたかどうか等の医学・薬学的な判定の申し出を厚生労働大臣に行い、厚生労働大臣はPMDAからの判定の申し出に応じ、薬事・食品衛生審議会(副作用・感染等被害判定部会)に意見を聴き判定します。PMDAはその医学・薬学的判定に基づき、給付の支給の可否を決定します。この決定に対して不服がある者は、支給の決定があったことを知った日の翌日から起算して三月以内に厚生労働大臣に対して審査を申し立てることができます。なお給付に必要な費用は、医薬品等の製造販売業者等からの拠出金で賄われています。

支給・不支給決定の状況については、令和3年度の決定件数は1450件でした。その内訳は、支給決定件数が1213件(83.7%)、不支給決定件数が229件(15.8%)、取り下げ件数が8件(0.6%)でした。また、総支給額は約24億円でした。

暮らしに欠かせないお薬だから、いざというときのために、ぜひ知っておいてくださいね。

引用:(独立行政法人 医薬品医療機器総合機構)https://www.pmda.go.jp/kenkouhigai_camp/



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