2024年10月2日水曜日

今日はなんの日~医療・健康編 〈7月〉

 ・7月28日「日本肝炎デー」…世界保健機関(WHO)は2010 年に、世界的レベルでのウイルス性肝炎のまん延防止と患者・感染者に対する差別・偏見の解消や感染予防の推進を図ることを目的として、7 月28 日を「世界肝炎デー」と定めました。日本でも「日本肝炎デー」として、国や地方公共団体などが協力し、肝炎の病態や知識、予防、治療に係る正しい理解が進むよう普及・啓発活動を行っています。当院でも2015年から「市民公開講座」としてイベントを実施しています。

出典:(大阪公立大学肝胆膵病態内科学)https://www.omu.ac.jp/med/liver/examine/general-public/kanen-day/

軟膏とクリームの違い

軟膏とクリームの違いはクリームには水が含まれていて、油ときれいに混ざっていることです。軟膏には水が含まれていません。クリームが軟膏に比べて塗りやすく、べたつかないのも水が含まれているからです。クリームの水と油が混ざっていることを専門用語では『乳化』と呼んでいます。乳化とは字の通り『乳』にすることです。『乳』は哺乳動物にとって体に吸収されやすいものです。クリームも軟膏に比べ吸収されやくなっています。そのため、クリームの方が早く効果が出ますが、軟膏に比べ汗で流れやすい欠点もあります。夏などべたつきが強く感じられる場合など、使用感を考慮して軟膏からクリームに処方が変わる場合もあります。ただし、薬の名前に『~軟膏』と書いてあっても、クリームであることもあります。

出典:(公益社団法人 日本皮膚科学会)https://www.dermatol.or.jp/qa/qa39/q01.html

「処方されたくすりの詳しい情報がほしいのですが。」

処方されたくすり(医療用医薬品)の詳しい情報は各医薬品の添付文書に記載されています。この添付文書はインターネットからも入手することができます。ただし、医師や薬剤師などの専門家を対象に作成されていますので、一般の人が読むと誤解したり、理解しにくいことがあるかもしれません。自分が使用するくすりについてよく知っておくことは、とても大切なことです。理解できなかったり心配になることがあったら、医師や薬剤師に相談し、理解して納得した上で使用してください。重い副作用が発現する可能性のあるくすりについては、添付文書の内容から特に知っていただきたい事項をわかりやすく記載した「患者向医薬品ガイド」があります。くすりを正しく理解して使用し、重い副作用の早期発見などに役立つように作成されたものです。これもインターネットを通じて入手できます。

出典:(独立行政法人 医薬品医療機器総合機構)https://www.pmda.go.jp/safety/consultation-for-patients/on-drugs/qa/0005.html

臨床研究のはてな 「同じ試験にもう一度参加できますか?」

臨床研究の募集のお知らせは、募集期間に応じてチラシや当メルマガ、メールで複数回お送りすることがあります。「会員番号〇〇の××ですが、まだ受け付けていますか?」と会員の方からお問い合わせいただいて、条件等を確認させていただくと、すでに試験に参加されていたことがわかって、事務局よりお断りすることがあります。

同じ臨床試験に何回も参加することを「重複登録」や「二重登録」などということがあり、募集する側として、私たちはこれを防止するために受付時に管理の徹底を行っています。臨床試験によっては参加者の安全性に問題が発生する危険性がありますし、検査を実施しても正しい数値が得られない可能性もあります。知らず知らずのうちに同じ試験に申し込みをしてしまうことがあります。

例えば、複数の募集サイトで同じ臨床試験の参加者募集をしていたり、複数の病院で同じ臨床試験を実施していることにより、同じ試験に参加していることに気が付かないこともあります。同じような臨床試験だなあと思ったときには、「●月に▲▲病院でこんな試験に参加しました」などと説明をして、参加することに問題がないかどうかをお申込みやお問い合わせの際に、確認するようにしていただくと安心です。

参考:日本生理誌(1996)58,127-132 , 臨床評価 37巻1号 2009,192-197

「フーラージュ研究」が終了しました

2024年1月~3月にかけて、当院耳鼻咽喉科が実施した臨床研究「フーラージュ研究」が終了いたしました。本研究では、めまいの既往のない20歳以上の方々を対象に、めまいの診断や経過観察に使用される足踏み検査「フーラージュテスト」を受けていただきました。ボランティアの会より44名の方々にご参加いただくことができました。ありがとうございました。参加していただいた方々には、特殊な装置(写真左)上で踵のみを上下動させる足踏みを開眼・閉眼で1分行っていただきました。今回も会員の皆様から、多数のお申込みをいただきました。今後とも、ご興味のある試験があれば、お気軽にお問い合わせください。

2024年7月1日月曜日

今日はなんの日~医療・健康編 〈5月・6月〉

 ・5月12日「看護の日」…1990年12月、厚生省(当時)により、国民の看護及び看護職に対する理解を深めるとともに、その社会的評価を高めていくための記念日として看護週間とともに制定され、1991年より実施されています。近代看護を築いたフローレンス・ナイチンゲールの誕生日に由来し、国際看護師協会は、この日を「国際看護師の日」に定めています。

6月14日「世界献血者デー」献血者の皆様への感謝と敬意を表すと共に、献血活動について意識を高めるための記念日です。毎年6月14日には、世界各国で献血啓発活動に関するさまざまなイベントなどが行われています。献血で集められた血液の半分は輸血用血液製剤として、残りの半分は血漿分画製剤として患者さんに輸血されます。献血へのご協力をお願いします。

出典URL:(厚生労働省)https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12501000-Nenkinkyoku-Soumuka/0000050973.pdf(一般社団法人 日本血液製剤機構)https://www.jbpo.or.jp/topics/?id=1528

水なしで飲める口腔内崩壊錠は普通の錠剤と効果に差はないの?

Q 今まで飲んでいた錠剤が、同じ成分で水なしで飲める錠剤(口腔内崩壊錠(こうくうない
ほうかいじょう))に変更になりました。くすりの効果に差はないのでしょうか。

A 水なしで飲める錠剤は、一般に口腔内崩壊錠といわれています。日本では医療用医薬品とし
て1997年に最初に発売され、現在では市販のくすりも含め、多くの製品が販売されています。口腔内崩壊錠は、従来の水で飲む錠剤と生物学的同等性試験(注)で同等性が確認されていますので、効果に差はありません。また、口腔内崩壊錠を水で飲んでも水なしで飲んでも差がないことが確認されていますので、ほかのくすりと一緒に水で飲んでも差し支えありません。
舌の上にのせると唾液あるいは少量の水分により数十秒で崩壊するため、一般の方のみならず、錠剤をうまく飲み込めない高齢者や水分摂取制限を受けている方にとっても有用でしょう。服用時の注意として、寝たままの状態のときは水なしでは飲まないようにすること、口腔内崩壊錠の中には吸湿性が高いものがあるので、そのような錠剤は飲む直前に包装から取り出すようにすることなどです。

注)生物学的同等性試験とは、通常、AとBの2つのくすりを別々に同じ健康成人に時間をおいて投与してそれぞれの有効成分の血液中の濃度を測定し、比較検討する試験です。

出典:(独立行政法人 医薬品医療機器総合機構)https://www.pmda.go.jp/safety/consultation-for-patients/on-drugs/qa/0002.html