2020年1月21日火曜日

「盲検化」ってどういうことですか?

「盲検化」とは、誰がどのような薬や食品を投与されているか、わからないようにすることです。もし、臨床試験に参加した被験者さんが、あらかじめ新薬が投与されるとわかっていたら、病気が早く治るかも…と、サプリメントを飲んだり、早寝早起きや運動といった生活習慣の見直しをするかもしれません。その場合、生活習慣の見直しが上乗せされたデータ結果になってしまい、純粋な薬の効果を反映しているとは言えなくなってしまいます。また、医師が被験者さんに新薬が投与されると知っていた場合、試験中に被験者さんになんらかの症状が現れた時、「ひょっとしたら新薬と関連があるのではないか」という結論に達したとしたら、実際の安全性とは異なるデータが取得されてしまいます。
臨床試験において、このような主観に基づく偏り(バイアス)を避けることは、試験の信頼性を高めるために、とても重要です。「盲検化」は、バイアスを取り除くために行われる実施方法で、以下の3つのレベルがあります。「二重盲検試験」が最もバイアスの影響を受けにくく、その次が「単盲検試験」です。「非盲検試験」では盲検化はされません。

二重盲検試験(Double-Blind Trial: DBT)…被験者さん、担当医師いずれもが試験治療内容を知らない形で進められる試験
単盲検試験(Single-Blind Trial: SBT)…担当医師は試験治療内容を知っているが、被験者さんには知らされない形で進められる試験
非盲検試験(Unblinded Trial、Open-Label Trial)…被験者さん、担当医師いずれもが試験治療内容を知っている形で進められる試験

みなさんが参加される食品試験では「盲検化」が行われることがほとんどです。信頼性の高い研究結果を生み出すために、これからもご協力をよろしくお願いいたします。

参考URL:(治験ナビ)https://chikennavi.net/i_word_index.htm

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